
「長時間のデスクワークで知らないうちに猫背になっていませんか?」
上記の状態は「デスクワーク猫背」と呼ばれ、肩こりや腰痛の原因にもなっています。
結論、デスクワーク猫背の正体はデスクワーク時の座り方と上半身の位置が深く関わっています。
この記事では、
・ デスクワーク猫背とはどんな姿勢か
・ なぜデスクワークで猫背になりやすいのか
・ NG姿勢とそのリスク
を解説していきます。
デスクワークで起こる猫背とは?
僕自身も授業中に長時間座っていて、いつの間にかデスクワーク猫背が癖になっていました。猫背により、肩こりや疲れやすさが出ていましたが、原因を知ったことで改善のきっかけになりました。
そこで、まず“猫背とはどんな姿勢か”を理解してみましょう。
猫背の特徴

猫背とは、背中の真ん中(胸椎)が丸まり、頭が前に突き出た姿勢のことを指します。
この姿勢が続くと、肩が前に出て巻き肩になったり、骨盤の傾きも乱れたりして、全身のバランスが崩れやすくなります。
デスクワークでよく見られる猫背のタイプ
デスクワーク猫背には様々な種類があり、人によって種類が異なるかと思います。
ですので、今回はその中から3つに絞って、紹介しようと思います。自分の猫背タイプがどれに当てはまるか確認してみてください。
タイプ | 特徴 | よくある原因 | 体への影響 |
①頭部前方型(首猫背) | 首が前に出て肩が内巻きになる | スマホ操作、長時間のPC作業 | 肩こり、頭痛、首の疲労 |
②骨盤後傾型(腰猫背) | 骨盤が後ろに倒れ、腰が丸まる | ソファにだらけて座る、浅く座る習慣 | 腰痛、ぽっこりお腹、集中力低下 |
③混合型(全身猫背) | 首・腰ともに丸まり、背中全体が丸い | 猫背の習慣が長期化した人に多い | 全身の疲労、慢性痛 |
次は、猫背セルフチェック法です。すぐできるので試してみてください。
デスクワーク猫背を見抜くセルフチェック方法

長時間のデスクワークで猫背になっていないか、まずはセルフチェックしてみましょう。
今回使うのは「壁」と「自分の体」だけ。とても簡単です。
- 壁に背を向けて立ち、「後頭部・肩甲骨・お尻・かかと」を壁につけます。
- このとき、
- 後頭部が自然に壁につかない → 頭が前に出る“スマホ首”が原因の可能性
- 腰が壁にピッタリくっつく → 骨盤が後ろに傾く座り方が原因かもしれません
さらにチェックを深めたい人は、横から写真を撮るか鏡で確認してみましょう。
耳・肩・骨盤が一直線になっていなければ、姿勢が崩れているサインです。
👉 このセルフチェックは「デスクワーク猫背の原因を知る」第一歩になります。
改善方法については、【デスクワーク猫背の改善法】の記事で解説しています。
デスクワーク猫背を悪化させるNG姿勢と原因5選
①頭部前方位姿勢(スマホ首)

デスクワーク中にPCやスマホを覗き込むと、無意識に首が前に出てしまいます。
この「頭部前方位姿勢(スマホ首)」は、猫背の原因のひとつです。
頭が肩より前に出ることで、頸椎や僧帽筋上部に大きな負担がかかり、肩こりや頭痛を引き起こしやすくなります。
この姿勢が続くと胸椎が後弯し、背中の丸まりが進行します。
対処法としては、モニターの高さを目線の位置に上げ、顎を軽く引く意識を持つことが効果的です。
②骨盤後傾座位(だらけ座り)

デスクワーク中、イスに浅く座って背もたれにもたれる姿勢を続けると、骨盤が後ろに倒れやすくなります。
この骨盤後傾姿勢は、腰椎の反り(前弯)を減少させ、背中全体が丸まりやすくなるため、猫背の原因のひとつです。
また、腹筋を使わずに支える姿勢のため、ぽっこりお腹や腰痛のリスクも高まります。
対策としては、座面を少し高く設定したり、骨盤を立てる意識を持つことが効果的です。
③片側重心・足組み姿勢(偏り姿勢)

デスクワーク中につい足を組んだり、片側の腰に体重をかけて座る癖はありませんか?
この偏り姿勢は骨盤の左右差を生み、背骨全体のアライメント(並び)を乱すため、猫背の原因にもつながります。
骨盤が傾くことで胸椎がねじれたり、片側の筋肉だけが張る不安定な姿勢になりやすいです。
対処法としては、左右均等に体重をかけ、両足をしっかり床につけることを意識しましょう。
④肩甲骨前方突出(巻き肩)

巻き肩とは、肩甲骨が前に引っ張られた状態のこと。
長時間のデスクワークやスマホ操作が原因になりやすく、現代人にとても多い姿勢です。
この姿勢が続くと胸の筋肉が硬くなり、肩甲骨が外側・前方に引かれてしまいます。
そこから背中が丸まり「猫背」がさらに強まる悪循環に…。
さらに見た目の印象としても、自信がなさそう・疲れて見える・なんとなくダサいと感じられやすいのが巻き肩の特徴です。
実際、背中が丸いだけで服のシルエットも崩れがちになります。
対処法としては、「肩甲骨を寄せる」エクササイズを日常に取り入れるのが効果的。
胸を開くことで呼吸も深くなり、姿勢も印象も自然と整っていきます✨
⑤寝転びスマホ姿勢(寝スマホ)

意外と知られていませんが、寝転びながらスマホを操作する姿勢も、デスクワーク中の猫背と同じくらい猫背の原因になります。仰向けやうつ伏せで長時間スマホを見ると、首や背中への負担が増え、背骨のカーブが崩れて猫背姿勢を助長してしまいます。
特に、仰向けで枕を高くしてスマホを見続けると、頸椎(首の骨)が過度に曲がり、
首〜肩の筋肉がこわばって首コリ・肩コリ・姿勢悪化の原因になります。
対処法としては、寝る前のスマホやパソコンを控え、代わりに軽いストレッチや読書に切り替えるのがおすすめ。
よくある質問(Q&A)
Q1. デスクワーク猫背はどのくらいで改善しますか?
👉 原因によって個人差はありますが、意識とストレッチを習慣にすれば2〜3ヶ月程度で変化を実感しやすいです。
Q2. 猫背を放置し続けるとどうなりますか?
👉 肩こりや腰痛だけでなく、呼吸が浅くなり集中力の低下や疲労感につながります。長期的には見た目の印象(老けて見える、疲れて見える)にも影響します。
Q3. デスクワーク中にできる予防法は?
👉 まずは背筋を伸ばして、パソコンの画面やプリントと目との距離を離すのがすぐにできることだと思います。また、腰の後ろにタオルやクッションを入れる方法もあります。
まとめ|姿勢は日々の習慣で作られる

猫背は一瞬の姿勢で起こるものではなく、毎日のデスクワークやスマホ操作などの中で生まれる「小さな姿勢の積み重ね」によって形づくられます。
頭が前に出る、骨盤が後ろに倒れる、足を組む…。どれも何気ない動作ですが、こうした習慣が猫背の原因となり、体のバランスを少しずつ崩していくのです。
ですが、裏を返せば、姿勢を意識する時間を少し増やすだけで改善できるということ。まずは「自分の姿勢に気づくこと」から始めてみましょう。あなたの体は、日々の意識で必ず変わっていきます✨
猫背を根本から改善したいあなたへ🍃
ここまで読んでいただきありがとうございます。
「猫背を改善したい」「もっと具体的な対策を知りたい」という方には、次の記事で、理学療法の知識を活かしたストレッチ&姿勢改善アイテムをご紹介しています。
【猫背が治る!】1日3分の姿勢習慣|理学療法学生が教える簡単ストレッチ&グッズ
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姿勢は“気合”ではなく“仕組み”で整えるもの。
あなたの毎日がより快適で、自信あるものになるように応援しています!
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